24時間テレビでも放送された岩手県大槌町にある電話線の繋がっていない電話ボックス通称『風の電話』。
この『風の電話』をモデルにした絵本があります。
作者いもとようこさんの『かぜのでんわ』。はどんな内容なのでしょうか?読んだ方の感想と作者いもとようこさんについても調べてみました。
この記事では
- 絵本『かぜのでんわ』の内容
- 絵本『かぜのでんわ』読者の感想
- 絵本『かぜのでんわ』の作者いもとようこさんのプロフィール
を紹介します!
絵本『かぜのでんわ』の内容とは?
絵本『かぜのでんわ』に登場するのはたぬきのぼうや、うさぎのおかあさん、きつねのおとうさん、ねこさんなどの動物達です。
山の頂上に一台の電話線のつながっていない電話が置いてあります。誰が置いたのかは分かりませんが、いつもぴかぴかに磨かれています。
そして、その不思議な電話に話しかけると「もうあえなくなったひとに、じぶんのおもいをつたえると、かならずそのひとにとどく・・・・・・」と言われているのです。
ある日、その電話を目指してやってきたのは、たぬきのぼうや。受話器を取るとお兄ちゃんに帰ってきてほしいと話し始めます。
「もしもし、おにいちゃん。どこにいるの?はやくかえってきてよ!」
次の日は、うさぎのお母さんがやってきました。うさぎのお母さんは、子どもに向かってお話をしているようです。
「もしもし、ぼうや。げんきにしてる?いいこにしてる?」
ある雨の日には、きつねのお父さんがやってきました。そして、涙を流しながら受話器に向かって話を始めました。
「もしもし、おれ、どうしたらいいんだ!おまえがいないとなんにもできないんだよー。」
電話線のつながっていない電話でたくさんの動物達がお話をしました。いつもは一方的に話をするだけですが、ある日のこと、その電話が鳴っているのです。これはどうしたことでしょう・・・。
絵本『かぜのでんわ』読者の感想
『かぜのでんわ』を読んだ方の感想です。
Twitter上の感想。『かぜのでんわ』がすごい好きとのこと。
風の電話って絵本があるんだけどすごい好きでそれで感動してなくくらいだからテレビみて朝からないた
— 🐰 (@tyo__rn) August 25, 2019
子供よりも大人の方がぐっと来る絵本のようです。
風の電話なのかちょっと
わかんないけど絵本にあるよね
大学の読み聞かせのやつで
読んだ子がいてたな
泣いたもんな
あれは大人向き絵本だな
ってすごく思った— さとみんと (@mj_ars) August 25, 2019
EhonNaviというサイトで絵本『かぜのでんわ』を購入した方の感想です。
とても切ないです・・・・・・涙なしには、読めないです。でも「かぜのでんわ」をかけることで、前に進むことができたらいいし、きっとそうなってくれると思うし、「かぜのでんわ」の存在があるだけでもきっと慰めになっていれたらいいなあと思いました。いつか私も岩手に行ってみたいです。〈60代じいじ・ばあば〉
図書館でみつけて気軽によみはじめてしまい・・・・・棚の影で号泣しました。
後日、実際にこのでんわが設置してある場所をたずねた方とお話しする機会があり、どれほどこのでんわが人のこことを救っているのかということを聞きました。
「でんわ」つながってないのにね。必要なんですね。こういう「形」「場所」があって(今は絶滅危惧の電話ボックスこそ重要なポイントかも)ようやく抑えているこころを解き放つことができるのかもしれませんね。
いもとようこさんの絵があったかくって、やさしくて悲しいだけでなく感じることができる物語になっています。〈40代その他の方〉
いもとようこさんの絵本は子どもたちが小さいから親しんでいるので、この絵本が話題になっていることを知って、読みたいと思っていました。
小学校2年生の娘が、このお話をとても気に入って、お姉ちゃんに内容を一生懸命説明していました。
ラストシーンで、「会いたい」という強い気持ちが現れたところに、驚きと喜びを感じたようです。〈40代ママ〉
絵本『かぜのでんわ』の作者いもとようこさんプロフィール
作者いもとようこさんとはどんな方なのでしょうか?プロフィールをまとめました。
出身:兵庫県
生年月日:1944年10月20日([birth day=”19441020″]歳)
職業:絵本作家・挿絵画家
1967年金沢美術工芸大学油絵科卒業。卒業後は教員とした働いていました。
教員を退職し、『風の子絵画教室』を開塾。東京で貼り絵の個展を開きました。
ちぎった和紙の貼り絵に着色する技法によって、やわらかで暖かな表情の人物や動物、植物などを描いています。
創作童話の作家として活躍するほか、日本の昔話や世界の名作などの絵本の挿絵なども手がけ、出版された絵本は300冊以上。
1985年『ねこの絵本』(講談社)-ボローニャ国際児童図書展エルバ賞
1986年『そばのはなさいたひ』(佼成出版社)-ボローニャ国際児童図書展エルバ賞
1987年『うたの絵本I』(講談社)-ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞
1991年・第17回サンリオ美術賞
1992年・第2回けんぶち絵本の里大賞
もしもしおかあさん
てぶくろをかいに
ずっとそばに
しゅくだい
くりのきえんのおともだち
はじめてのめいさくえほん
あかちゃんのためのえほん
ひまわりさん
おむすびころりん
プレゼントの木
絵本『かぜのでんわ』の内容とは?まとめ
岩手県大槌町にある『風の電話』をモデルにした絵本『かぜのでんわ』。その内容は動物達を主人公にした亡くなった愛する者との向き合い方電話を通して教えてくれる、切なくて泣ける絵本です。
作者いもとようこさんの温かい和紙のちぎり絵がとても良いですね!