香港政府が、どんどん悪化していくデモ隊と警察の暴動。つい最近では警察がデモ隊の高校生に発砲したという衝撃的なこともありました。
そんな中、『緊急法』を発動されました。
覆面禁止法が今夜0時より施行
香港行政長官キャリーラムは本日15時の記者会見で、覆面禁止法を明日より施行すると発表。ただし「香港が非常事態に入ったわけでは決してない」と強調しました。本日夜中0時(5日午前0時)より施行されます。https://t.co/FlxgZpHRdz pic.twitter.com/GEGE3CFjch— 香港BS (@HKBS_JP) October 4, 2019
この『緊急法』が発動したのは1997年の中国返還後、今回が初めてだそうで今の現状に国も困り果てているのが分かります。
この『緊急法』とはどういう法律なのでしょうか?
そして『緊急法』発動により、デモ隊はどんな反応なのでしょうか?調べてみました!
『緊急法(緊急条例)』とは?
ざっくりいうと、『緊急状況規則条例』通称『緊急法』とは緊急時に行政長官が公共の利益のために必要な規制を制定できる条例です。
また、この『緊急法』は議会にあたる立法会の承認を経ずに、行政長官の判断でさまざまな規則を設けることができます。
緊急法の発動は香港がイギリスの植民地だった1967年の『六七事件』以来です。
共産主義者とその共感者と香港政府の間の大規模な暴動でした。 小規模な労働争議として始まったが、緊張は後にイギリス植民地支配に対する大規模なデモへと発展しました。
今回と同じようにデモ隊と香港警察が大きく衝突し、死者51名。負傷者802名に及びました。
緊急法が発動の威力
緊急法が発動すると、政府が自由に法律や規則を作れることになります。
となると、政府は自分達の都合の良いように規則や法律を作る可能性が出てくるわけです。
今まで当たり前だったことが突如禁止され、破ると逮捕される。恐ろしい世界ですよね。
『緊急法』が発動した理由はただ暴騰化したデモを一旦鎮めるためだけなのでしょうか?それとも政府はデモ隊が主張している『5大要求』の残りの4つに応じるつもりはないのでしょうか?
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緊急法1 覆面禁止
『緊急法』によりまず規制されるのが、『覆面禁止』です。
無許可の集会やデモ活動に参加する際、マスクやゴーグル、ガスマスク、目出し帽などで顔を覆い個人の識別ができないようにすることを禁じました。
2万5千香港ドル(約34万円)以下の罰金や1年以下の禁錮刑に処せられます。
そもそも抗議デモに参加する人達の多くはマスクやガスマスクを着用していたのでしょうか?
その理由は
・警察の催涙弾から自らを守るため。
・顔認証で個人情報が収集されることを防ぐため。
政府保安局はデモ参加者が顔を隠していることが警察の捜査を難しくし、暴力をエスカレートさせる要因になっているのではないかと考え、顔を隠せなければデモに参加する国民も減るのではないかと考えています。
実はこの『覆面禁止法』はオーストリアでも2017年10月から執行されています。
公共の場での顔を覆うベールの着用を禁止し、もし警察官が見つけたて、取るように指示し従わなければ、連行され150ユーロ(日本円で約18,000円)以下の罰金が課せられます。
同じ『覆面禁止法』でも香港の処罰はかなり重いですね。
香港教育庁より幼小中高等校に『覆面禁止法』について詳しい内容が配布されたそうです。
そこには
・緊急法引用し覆面禁止法は今夜0時から有効
・宗教と健康以外の理由で校内外でマスクの着用は禁止
・教師と家族もマスク禁止
・病気になったら家から出るな
・学校で政治について話すな
など書かれているそうです。
#香港デモ
香港教育庁により緊急メッセージ
大まかに
・緊急法引用し覆面禁止法は今夜0時から有効
・宗教と健康以外の理由で校内外でマスクの着用は禁止
・教師と家族もマスク禁止
・病気になったら家から出るな
・学校で政治について話すなアホくさ pic.twitter.com/1Zdd1T47tX
— 矢歩祐@香港 (@yuu_yabu) October 4, 2019
そして、この配布された緊急通知を破り捨てる生徒の動画がアップされています。
教育局から「覆面禁止法」についての通知を破って捨てた学生たち。
「香港を取り戻せ、時代の革命だ!」
(後ほど怒りながら片付けた)#香港デモ https://t.co/PLU1vEoaTy
— 蒼季🇭🇰香港デモ応援中❗️ (@b_lopedian) October 4, 2019
デモ隊の反応は?
10月5日午前0時より『緊急法』が発動しました。
デモの状況はというと、今度は『緊急法』の『覆面禁止』に対してデモが始まりました。
【写真追加】香港では5日、抗議デモ参加者の覆面を禁止する新法が同日施行されたものの、民主派のデモ参加者らは新法を無視し、覆面姿で街頭デモを繰り広げた。前夜に暴力沙汰に見舞われた香港では、地下鉄が運休となり大半の街で日常の活動が停止した。https://t.co/YoLtqPgeS3
— AFPBB News (@afpbbcom) October 6, 2019
そんな中、発動初日に警察に取り押さえられた若者が。彼らはただマスクを付けていただけなのに所持品までチェックされたそう。
覆面禁止法が強行に施行された1日目の今日、香港のセントラルでマスクをつけた男女が警察に取り押さえられました。彼らは警察に警棒で足を殴られ、マスクを外せと言われました。所持品も検査されました。 pic.twitter.com/t7mlqqgsZx
— 周庭 Agnes Chow Ting 😷 (@chowtingagnes) October 5, 2019
民主団体『デモシスト』の幹部アグネス・チョウさんは香港の終わりの始まりだと言っています。
緊急法を利用し、覆面禁止法を成立させたことは、香港の終わりの始まりだと思います。
香港政府は今日マスクを禁止できれば、明日は夜間外出を禁止でき、明後日はインターネットも禁止できます。とにかく、政府の権力は無限大となり、市民の権利と自由が全部奪われます。
— 周庭 Agnes Chow Ting 😷 (@chowtingagnes) October 4, 2019
『覆面禁止法』よりも重要視しなければならないのは、『緊急法』がこれからどんどん発動してしまうことだと懸念の声も!
何人も言ったと思うが大問題となるのは覆面禁止法ではなく緊急法の方
一度引用されて先例があったらあとは何度も引用される
覆面禁止法→夜間外出禁止令→戒厳令→実弾で鎮圧
なんて流れもありえる
香港にいる外国人の方は今すぐ香港から出るか、有事の際は大使館で助けを求めるべき#香港デモ— 矢歩祐@香港 (@yuu_yabu) October 4, 2019
香港『緊急法(緊急条例)』とは何か分かりやすく解説!デモ隊の反応は?
緊急法とは
・緊急時に行政長官が公共の利益のために必要な規制を制定できる条例
つまり、今後政府の都合で色んなことが規制され国民の自由が奪われるかもしれない恐ろしい法ということです。
最初の緊急法は『覆面禁止』。政府は個人情報を守るため、マスクなどを着用していたデモ隊に顔が認識出来ない物の着用を禁止し、デモへの参加者を減らす目的です。
しかし、発動してからデモはますます大きくなっています。これからどうなるのでしょうか?
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