こんにちはrenです。
先日、公開されたばかりの映画「億男」
を映画館にて視聴をしてきました。
僕は基本的に洋画が好きなので、
邦画は観ない主義だったのですが、
最近は洋画のあたりが少なく
(観たいと思わせてくれる映画がない)
邦画ばかり観ている状況です。
億男も前評判が上々だったので、
他に観たい映画もなかったし、
主演が佐藤健ということで観に
行ってみました。
今日は、映画のレビューと感想、
あらすじとネタバレを含む僕の
感想を書かせていただきます。
ネタバレを思いっきりしていますので、
ネタバレを見たくない人はそっと
ブラウザのバックボタンを押してくださいね。
億男【映画】のキャスト
基本情報
タイトル:億男 MILLION DOLLAR MAN
監督 大友啓史
脚本 渡部辰城、大友啓史
原作 川村元気「億男」
製作 佐藤善宏
キャスト
大倉一男 – 佐藤健
本作の主人公。職業は図書館の司書。
兄の借金を返済するため、パン工場
で夜中まで働く二重生活を送っている。
ダブルワークで37万円の収入のうち
15万円を返済に充てている。
古河九十九 – 高橋一生
一男の大学時代の親友であり、共に
落語研究会に所属していた。
大学卒業を待たずに「バイカム」を
起業し大成功。バイカム売却益で
巨万の富を得る。落語『芝浜』が得意。
大倉万左子 – 黒木華
一男の妻。現在は別居中で、
娘・まどかとアパートで二人暮らし。
娘はバレエに打ち込んでいる(小学生)
借金返済でバレエを辞めさせようと
いった一男に愛想を尽かした。
あきら – 池田エライザ
ラインの登録者名に金持ちを「億男」、
それ以外の一般人を「雑魚」と分別する
パーティー好き女子。
かなり強引に一男のラインを交換する。
安田十和子 – 沢尻エリカ
元「バイカム」広報IR担当。
九十九の元秘書。バイカム売却益10億を
手に入れるが、すぐに結婚。
現在は、公営住宅につつましく暮らす。
百瀬栄一 – 北村一輝
元「バイカム」CTO(最高技術責任者)の
スーパーエンジニア。
現在は3つの会社を経営する億万長者だが、
実際はそのどれもうまく行っていないらしい。
競馬場のVIPルームで賭けに興じる。
千住清人 – 藤原竜也
「バイカム」CFO(最高財務責任者)。
現在は自己啓発系のセミナー
「夢実現セミナー」を主宰する
マネーアドバイザー。
「ミリオネアニューワールド」の教祖
になるときはカツラをかぶって変装する。
億男【映画】のネタバレ(あらすじ)
※一部表現が違う場面がある可能性が
ありますが、あらかじめご了承ください。
主人公の大倉一男 (佐藤健)は、兄の
借金の保証人となってしまい、3千万
もの借金をダブルワークで返済している
冴えないサラリーマン。
借金が原因で娘の習い事(バレエ)を
辞めさせたいと一男が言ったことに
より妻である大倉万左子 (黒木華)と
不仲になり、別居をしていた。
そんな中、近所のくじ引きで通りがかり
のおばあさんから娘がくじ引き券を
譲ってもらう。
娘が景品の自転車を欲しがっているのを、
おばあさんが見ていたからだ。もらった
くじ引きで一男はくじを引くが、当たった
のは宝くじだった。
一男は残念がるが、娘は宝くじが当たる
かもしれない。と言う。抽選日に一男は
なぜか予感がして、ネットで調べると、
なんと3億円の宝くじに当選していた
ことが判明!
3億円があたったのだ。銀行に受け取り
に行くが、くれぐれも生活レベルを上げ
たり、物はよく考えて買うように促される。
一男は、自分がお金の使い方を知らない
ことを知っていたので、大学時代の親友
である古河九十九 (高橋一生)にお金の
使い方を教わりに行く。
九十九は、バイカムというフリマアプリを
経営していたやり手の実業家でその資産は
100億円とも言われている富豪だったのだ。
さっそくアドバイスを求めると、3億円は
銀行に預けるより、実際に触ってみて
それから使い方を考えるべきだ。と言われ、
一男は3億円を現金で下ろしてくる。
その夜、九十九のアドバイスにより
九十九の自宅で盛大なパーティを
開くが、一男がパーティに興じている
間に九十九は、一男の3億円をバッグ
に詰めて行方をくらませたのだった。
一夜開けて、お金がないことに気が
つく一男。電話をしても九十九には
連絡がつかなくなっていた。
一男はパーティ会場で無理やりLINE
を交換させられた女性
「あきら(池田エライザ)」
のことを思い出し呼び出す。
事情を説明するとバイカムの
元CTO(最高技術責任者)に
会わせてくれることに。
元CTOであり、スーパーエンジニアで
ある百瀬栄一(北村一輝)に合うが、
競馬の話ばかり、まともに会話
してくれない。
しかし、会話をする中で一男が
選んだ馬が万馬券となり、百瀬
から借りた100万円がなんと
1億になった。
百瀬は次のレースで3倍馬券を
買えという。自分の馬であり、
次のレースよりはるかに格上
だから勝利は間違いない。
と強引に説得してくる。
一男はせめて借金の3千万だけのこ
したい。というが百瀬に押し切られ
てしまう。結局、百瀬の馬は負け、
一男はまた無一文になる。
がっかりする一男。絶望の瞬間だが、
百瀬が意外な一言を発する。なんと
百瀬は一男たちの馬券を一切購入
していなかったのだ。
憤る一男を相手にせず百瀬はこう
言い放った。
「今のは一男の頭の中で3億円が
いったりきたりしただけや。」
「それがお金の正体や」と。
絶句して絶望の淵に立つ一男。
百瀬は気の毒に思ったのか、元バイカム
のCFO(最高財務責任者)である千住清人
(藤原竜也)とつながっているフェイス
ブックに招待してくれた。
あきらと別れた一男は、千住のもとに
行く。千住はいわゆる自己啓発セミナー
の主催者だった。
千住のセミナーでは、お金の価値を説
いていて参加者一人一人に自分の夢を
書かせるというものだ。
セミナーに参加のそのうちの一人に
1万円札をプレゼントする。
「そのお金はいくらですか?」
「僕がプレゼントしたのだから0円です」
と言う千住。
次に「そのお札はただの紙だ。」
「だって0円なのだから。」
「だから破り捨てなさい。」
といい無理やりに破り捨て
させるのだった。
そのあと、千住は1万円札をすべて床
にばらまき、セミナー参加者にも促す。
場の高揚に巻き込まれた参加者たちも
財布のお金をすべてばらまく。最後に
千住はすべてのお金を回収していた
のだった。
一男が「みなをだましたお金を手
にして心が痛まないのですか?」
と千住に問いかけると千住は
「みんな不安なんだ。不安を
取り除く対価だ」と語る。
そして
「みんなお金という宗教に入っている。」
「こんな紙切れをみんな信じて振り回されている。」
「まさに紙が神だ!ゴッドだ」
そして、最後は九十九の元秘書である
安田十和子(沢尻エリカ)のもとに向かう。
実はバイカムは、他社に売却しており、
九十九含む4人は売却益として総額200
億円を手にしていた。
元秘書もそのうち10億円を手にしており、
彼女なら九十九の居場所がわかるかも
しれない。と千住に言われたからだ。
安田十和子が住まうのは、豪邸では
なく公営住宅だった。私がこんな
暮らしをしているのをみてビックリ
したでしょう?と問いかけつつ、
「私がバイカムの売却益を得たとき
に周りに言われたのは、うらやましい
でも憧れるでもなく、ずるい。」
「これだけだった。」
「私はすぐに結婚相談所で結婚相手
を探して、今の旦那と結婚した。」
「今の旦那は、お金も食事も済む
ところも全く興味がない。」
だからすぐに結婚した。と語る。
一男に問いかける彼女
「3億円が戻ってきたらどうするの?」
一男はこう答える
「僕はずっと考えているんです。
どう使うのが一番良いのかと。」
その答えを聞いた彼女は、なんと自分
が隠しているお金を見せてくれたの
だった。それは、部屋の障子の中、
壁の中、畳の中すべてにお金を
隠していたのだ。
「お金があるだけで安心するの。
これが本当のお金の役割なの。」
一男は
「バイカムを売却して、利益を
得たかもしれないけどその代わり
夢を失った。」
「本当はバイカムを売却しないほう
が4人にとってはよかったんじゃない
ですか?」と問いかけたのだ。
うなだれる安田十和子。
結局彼女もお金の使い方がわから
なくて不安だったのだ。
そうした中、妻に3億円が手に
入ったこと。だから借金を返済
できるから、一緒に暮らせる
ことを話した。
すると
「あなたは変わってしまった。生きる力
を借金に歪められてしまった。」
「だからはやく離婚届にサインをして。」
と言い放ち、一男の復縁は途絶える。
一男はお金があっても、結局は自分
の一番欲しいものが手に入らないと
理解するのだ。
ここで九十九との思い出を思い返す。
九十九とは大学時代の同級生で、落語
研究会で一緒だった。
九十九はどもりがひどいが落語
をするときだけは、普通に喋れる。
その腕前は、折り紙つきで期待
のホープだった。
そんな中、一男と九十九はモロッコに
旅行に行く。そのモロッコで様々なこと
を経験した九十九は大学を辞めて起業
することを一男に語る。
なんと九十九は起業資金として、株で
1億円を所持していたのだ。
「僕はお金の正体を掴みたい。お金の
使い方をマスターしたいんだ。」
九十九はこうも語る。
「僕は起業しても変わらない。僕は僕だ。」
そしてモロッコの砂漠で落語「芝浜」を
演じるのだった。このことを思い返した
一男は、あいつが3億円を持ち逃げする
とは考えられない。
と思うようになっていた。
娘のバレエ発表会で妻に離婚届を
渡し、バレエを観る中で様々な
ことを思い返す。妻は借金が
あってもやっていけると思ってた。
年に1回こうやってバレエの発表会
を観れれば。といっており、一男は
借金の大変さから、娘が初めて自分
からやりたいと言い出した、バレエ
をやめさせようとしたのだ。
これを妻が許せず、別居に至った
のだった。バレエが終わった時点で
一男は泣いていた。いままでのこと、
家族のことを思い出し、泣いていた。
いつもの日常、仕事帰り、電車に
揺られる一男。人が一斉に降りると、
バッグをおもむろに自分の席に置く
男がいた。九十九だった。
一男が驚く中九十九はバッグの中身を
見せつつこういう
「あの夜から1枚たりとも変わってない」
と。一男の3億円が戻ってきたのだ。
一男は九十九のお金に対する価値観が
変わったかどうか?という問いかけに
こう答える。
「ずいぶんと変わってしまった。お金
があっても大事なものは何一つ手に
入らなかった。」と。
そして、九十九に対して一男は
「僕は信じていた。九十九がお金を
持ち逃げするわけはないと。なにか
事情があったんだろ?」
と問いかける。
九十九はこう答える
「僕はお金を99%理解していた。
ただ1%がわからなかった。その
1%が大事だったんだ。お前は
お金が無くなっても僕を信じてくれた。」
「お金は人を変えてしまう。でも信じて
くれた。その1%をお前を通して、お金
の正体を探ろうとしていたのかもしれない。」
と語る。そして一男は九十九の
行動の真意を悟る。
「落語の芝浜」だったんだ。と。
億男【映画】のレビューと感想!
億男は、原作の本がとても話題に
なりましたよね。
ただ、ちょっとライトノベル
っぽくて僕は避けてたんですが、
今回、佐藤健と高橋一生という
豪華コンビを観たくて劇場に
足を運びました。
また、お金をテーマにした映画という
ことで、興味があったんですよね。
どうお金に向き合っていくのか。
といったある意味人生のテーマと
いってもよい普遍的なテーマに
どういう答えを出すのか?
といった部分に非常に興味がありました。
一男は九十九に3億円を持ち逃げ
されるんですが、その時点から
突っ込みどころがありまくり
でした。ややリアリティが
ありません。
その後も、元バイカムの役員たちとの
会話もしますが、やり取りは面白いです
が、リアリティに欠けていました。
そういったわけで、僕はエンター
テイメントとしては面白いですが、
お金をテーマという観点で見ると中身
がスカスカで面白くないという感想を
持つ人もいるかな。という印象です。
つまり、エンターテイメントとして
観る分には面白い映画だが、お金を
テーマとした。という観点でみると
肩透かしを食らうかと思います。
もちろん人によって感想は変わって
くるかと思いますが。
ただ面白いセリフもあって、
千住(藤原竜也)の
「紙が神だ。ゴッドだ。」
というセリフあたりは面白いし、
真実を突いているな。
と思いましたけどね。
億男【映画】レビューまとめ
佐藤健の演技は見ものですし、
高橋一生の落語は本当にうまくて
びっくりしました。
また千住演じる藤原竜也は胡散臭さ
たっぷりですし、序盤のあきら演じる
池田エライザも可愛かったです。
そういった意味で、映画としては十分
楽しめる内容になっているかと思います。
ぜひ劇場に足を運んでみて
はいかがでしょうか?