こんにちはrenです。
日本時間で2020年11月11日の3時にAppleの新製品発表がオンラインで開催されました。そので発表されたのが、以前から噂のAppleシリコン製のMacBook Air、MacBook Pro、Mac Miniです。
発売日は2020年11月17日。予約はすでに開始しています。
現行の製品と比較して、性能と価格がかなり安く感じる発表に戸惑いと驚きを感じたものの、結局なにが変わったんでしょうか?
さらに、買い替えを検討している人はどのモデルがおすすめ何でしょうか?
そこで、現行モデル(Intel CPU)も含め一覧表を作成し、さらにどれくらい性能や違いがあるのかを詳しく解説していこうと思います。
現在、Macの買い替えを検討している方も現行のMac(Intel)はそのまま販売継続ですので、この記事を参考に検討してみてください。
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniのプロセッサを比較
事前知識:M1チップとIntel CPUの違い
RISCとSISCとは?
今回のM1チップ(ARM)は reduced instruction set computing(RISC)プロセッサです。 それに対して、Intel CPU(x86)はcomplex instruction set computer(CISC)プロセッサとなります。
それぞれの特徴として、ARMは省電力で高性能。よってスマホなどのモバイル用途で主に使用されています。一方のIntelなどに代表されるx86のプロセッサは、一般的なパソコンやサーバーなど電力消費をあまり気にしない演算能力を重視する用途で使用されています。
しかし、最新のIphone12のチップA14 Bionicは現行のMacBook ProのCPUのベンチマーク=性能を超えたと報じているメディアもあるようです。つまり、ARMは過去とは比較にならないくらい、性能がアップしているんですね。
一方で、懸念されているが、アプリの対応です。それまでMacで動いていたのはIntelベースのCPUなので、ARMだとアプリはそのまま動きません。そこがRISCとCISCの変更による最も大きな影響です。
アプリの対応については、この記事の最後の方でもまとめてみましたので、そちらをご覧ください。
プロセッサCPU・GPUの比較
まずはじめに、M1チップ搭載のMacのプロセッサは以下のとおりです。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | Mac Mini(M1) | |||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
CPU・GPUのチップセット | 8コアCPU、7コアGPU、16コアNeural Engineを搭載したApple M1チップ | 8コアCPU、8コアGPU、16コアNeural Engineを搭載したApple M1チップ
|
8コアCPU、8コアGPU、16コアNeural Engineを搭載したApple M1チップ | 8コアCPU、8コアGPU、16コアNeural Engineを搭載したApple M1チップ | ||
CPU性能 | 一世代前より最大3.5倍高速
|
一世代前のものと比べて処理速度が最大2.8倍 | 前の世代と比べて最大3倍高速 | |||
GPU性能 | 最大5倍早いグラフィックス | 最大5倍早いグラフィックス | 最大6倍早いグラフィックス |
ぱっと見すべて同じプロセッサを使用しているように見えますが、MacBook Airの256GBと512GBで性能差がありますね。256GBの方は7コアGPUですが、512GBの方は8コアGPUとなっています。
GPUは、グラフィック描写に影響のあるプロセッサですので、写真や動画、ゲームなどをする方にとっては、512GBのほうが選びやすいということになりそうです。
また、MacBook Airの512GBとMacBook Proの性能差もなさそうに見えますが、MacBook Airの方は前のIntelモデルと比較して最大3.5倍高速となっています。
8コアGPUのApple M1チップ搭載MacBook Air試作モデル、1.2GHzクアッドコアIntel Core i7搭載MacBook Air量産モデルを使用し、2020年10月にAppleが実施したテスト結果によります。
引用元:Apple公式サイト
GPUの比較も最大5倍早いグラフィックスとなっています。
8コアGPUのApple M1チップ搭載MacBook Air試作モデル、Intel Iris Plus Graphicsを装備した1.2GHzクアッドコアIntel Core i7搭載MacBook Air量産モデルを使用し、2020年10月にAppleが実施したテスト結果によります。
引用元:Apple公式サイト
一方で、MacBook ProのCPUはIntelモデルと比較して、最大2.8倍高速となっています。
Apple M1チップ搭載13インチMacBook Pro試作モデル、1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルを使用し、2020年10月にAppleが実施したテスト結果によります。
引用元:Apple公式サイト
GPUの方も最大5倍早いグラフィックスとなっています。
Apple M1チップ搭載13インチMacBook Pro試作モデル、Intel Iris Plus Graphics 645を装備した1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルを使用し、2020年10月にAppleが実施したテスト結果によります。
引用元:Apple公式サイト
最後にMac Miniですが、CPUは前の世代と比較して、最大3倍。
Apple M1チップ搭載Mac mini試作モデル、3.6GHzクアッドコアIntel Core i3搭載Mac mini量産モデルを使用し、2020年10月にAppleが実施したテスト結果によります。
引用元:Apple公式サイト
GPUは、6倍早いグラフィックスとなっており、大幅なパワーアップを遂げています。
Apple M1チップ搭載Mac mini試作モデル、Intel Iris UHD Graphics 630を装備した3.6GHzクアッドコアIntel Core i3搭載Mac mini量産モデルを使用し、2020年10月にAppleが実施したテスト結果によります。
引用元:Apple公式サイト
詳しい性能は、発売後にベンチマークなどを見てみないとなんとも言えませんが、いままでのMacの販売方式からするとMacBook AirとMacBook Pro、Mac MiniのM1チップには性能差がありそうです。
ちなみにMacBook Airは256GBモデルと512GBモデルでM1チップの性能差がありますが、MacBook ProとMac Miniの256GBモデルと512GBモデルの性能差はなさそうです。(256GBモデルのSSDサイズを512GBに変更すると全く同じ価格になるため)
ベンチマークの結果が出次第、こちらの項目に追記していきたいと思います。
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniのメモリを比較
M1チップのMacのメモリについて以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | Mac Mini(M1) | |||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
メモリ容量 | 8GB(最大16GB:+20,000円) |
メモリについては、MacBook Air、MacBook Pro、Mac Mini共通で8GBでカスタマイズで最大16GBまでのメモリが搭載できるようです。
前の世代のMacBook Proではデフォルト(基本)が16GBで最大32GBまで設定できたことを考えるとパワーダウンと感じられそうですが、M1チップのMacのメモリは、ユニファイトメモリとなっていること、さらにM1はARMベースであることを考えると、Intel Macとの単純な比較はできなそうですね。
M1チップに搭載された、最大16GBの超高速ユニファイドメモリです。高帯域幅を持つ低レイテンシのメモリを1つのプールに入れたので、CPU、GPU、Neural Engineの間でやり取りされるデータを、複数のアプリが効率良く共有できます。あらゆる作業が高速でスムーズになる理由
です。
引用元;Apple公式サイト
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniのストレージを比較
M1チップのMacのストレージについて以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | Mac Mini(M1) | |||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
ストレージ容量(デフォルト) | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
最大容量 | 2TB(+60,000円) |
ストレージに関しては、デフォルトの容量はモデル名とイコールになっておりわかりやすいですね。そして、MacBook Air、MacBook Pro、Mac Mini共通で最大2TBまでのストレージ容量の拡張が可能です。
MacBook(Air・Pro)のバッテリー比較
M1チップのMacのバッテリー稼働時間については、以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | ||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
バッテリー稼働時間 | 最大18時間 | 最大20時間 |
バッテリーに関しては、MacBook Airが前のモデルと比較して、6時間も稼働時間を伸ばすことに成功したようです。
さらにMacBook Proに関しては、Mac史上最大の20時間となっており、現行のMacBook Proをお使いの方で、バッテリー稼働時間に不満が合った方もM1チップのMacを選ぶ大きな理由のひとつとなりそうです。
バッテリー稼働に関してはARMベースのM1チップの省電力がなければ実現できない性能ですね。
MacBook(Air・Pro)のTouch ID・Touch Bar比較
M1チップのMacのTouch ID・Touch Bar搭載について以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | ||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
Touch ID | あり | あり | ||
Touch Bar | なし | あり |
MacBook Air・Pro共に前モデルの搭載状況を引き継いでいるような感じですね。
MacBook Airは、Touch IDの認証は搭載していますが、Touch Barは搭載されていません。MacBook ProはTouch IDとTouch Barをそのまま搭載しています。
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniのカラーバリエーション
M1チップのMacのカラーバリエーションについては、以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | ||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
カラーバリエーション | スペースグレイ
ゴールド シルバー |
スペースグレイ
シルバー |
こちらも前モデルに引き続き、MacBook Airの方がゴールドというカラーが選択できるので、ゴールドモデルが良いと言う場合には、MacBook Airという選択になるかと思います。
ちなみにMac Miniはシルバーオンリーで変わらずですね。
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniの外観デザイン
M1チップのMacの外観デザインについては、おそらく前モデルの筐体(アルミボディ)を一部、流用しているような印象を受けます。写真で観る限りまったく外観が変わっていないからですね。
MacBook(Air・Pro)、Mac MiniのThunderBoltポート
M1チップのMacのTunderBoltポートについては、以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | Mac Mini(M1) | |||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
ThunderBolt (USB4) |
2個 | 2個 | 2個 | 2個 | 2個 | 2個 |
MacBook Air、MacBook Pro、Mac Mini共通で、ThunderBoltポートは2個の搭載となっています。ただし、Mac Miniはその他にUSB-Aポートが2個、HDMI2.0が1個、EtherNetが1個搭載となっています。
MacBook(Air・Pro)のディスプレイ比較
M1チップのMacのディスプレイについては、以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | ||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
画面サイズ | IPSテクノロジー13.3インチ | |||
解像度 | 2560 x 1600ピクセルのRetinaディスプレイ | |||
輝度 | 400ニト | 500ニト | ||
その他 | 広色域(P3)
True Toneテクノロジー |
ディスプレイに関しては、MacBook AirとMacBook Proでほとんど差がありません。輝度が400ニトと500ニトでやや差があるので、例えば屋外などで使う場合、太陽の光の下などではディスプレイがかなり見にくい状況になりますが、MacBook Proの方がやや見やすいディスプレイと言えそうですね。
MacBook(Air・Pro)のキーボード比較
M1チップのMacのキーボードについては、以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | ||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
キーボード構造 | Magic Keyboard
シザー構造 |
キーボードについても前モデルをそのまま踏襲してます。不評だったバタフライキーボードに戻ることはないとわかっていますが安心ですね。
MacBook(Air・Pro)、Mac MiniのWi-Fi比較
Wi-Fiの規格については、全モデル共通で、802.11ax
M1チップの各アプリの対応状況
M1チップのMacの各アプリの対応状況については、現在調査中です。
詳しい情報が入り次第、更新します。
各モデルの価格
M1チップのMacの価格については、以下の表の通りとなります。
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | Mac Mini(M1) | |||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
価格 (税抜) |
¥104,800 | ¥129,800 | ¥134,800 | ¥154,800 | ¥72,800 | ¥92,800 |
なんていうかとてもリーズナブルに感じますね。MacBook Air、MacBook Proともに前エントリーモデルの価格据え置きです。ですが、性能は大幅アップといわれていますから、これは買いたくなっちゃいますね!
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniの比較表
製品名 | MacBook Air(M1) | MacBook Pro(M1) | Mac Mini(M1) | |||
モデル | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB | 256GB | 512GB |
ディスプレイ | 13.3インチRetinaディスプレイ広色域(P3)True Toneテクノロジー | ー | ||||
解像度 | 2,560 x 1,600 |
ー | ||||
輝度 | 400ニト | 500ニト | ー | |||
Touch ID | ○ | ー | ||||
Touch Bar | × | ○ | ー | |||
ストレージ | 256GB
512/1TB/2TBまで変更可 |
512GB
512/1TB/2TBまで変更可 |
256GB
512/1TB/2TBまで変更可 |
512GB
512/1TB/2TBまで変更可 |
256GB
512/1TB/2TBまで変更可 |
512GB
512/1TB/2TBまで変更可 |
プロセッサ | M1チップ
8コアCPU 7コアGPU |
M1チップ 8コアCPU 8コアGPU |
||||
メモリ |
8GB(16GBまで変更可) |
|||||
本体サイズ | 幅30.41 cm
奥行き21.24 cm 高さ0.41~1.61 cm |
幅30.41 cm
奥行き21.24 cm 高さ1.56 cm |
幅19.7 cm
奥行き19.7 cm 高さ3.6 cm |
|||
重量 | 1.29 kg | 1.4 kg | 1.2 kg | |||
通信 |
802.11ax Bluetooth 5.0 |
|||||
カメラ | ||||||
ポート | Thunderbolt 3(USB-C)ポート × 2 | Thunderbolt 3(USB-C)ポート × 2
USB-Aポート x 2 HDMI 2.0 ギガビットEthernet |
||||
オーディオ | ・ステレオスピーカー・ワイドなステレオサウンド・Dolby Atmos再生対応・指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイ・3.5mmヘッドフォンジャック | ・ステレオスピーカー・ワイドなステレオサウンド・Dolby Atmos再生対応・指向性ビームフォーミングを持つスタジオ品質の3マイクアレイ・3.5mmヘッドフォンジャック | ー | |||
キーボード | バックライトキーボード・Magic Keyboard・シザー構造 | ー | ||||
トラックパッド | 感圧タッチトラックパッド | ー | ||||
バッテリー容量 | 49.9Whリチウム |
58.2Whリチウム |
ー | |||
バッテリー稼働時間 | 最大15時間の 最大18時間のApple TVアプリの |
最大17時間の 最大20時間のApple TVアプリの |
ー | |||
カラー | スペースグレイ
シルバー ゴールド |
スペースグレイ
シルバー |
シルバー | |||
内蔵ファン | ファンレス(ファンなし) | ファンあり | ファンあり | |||
価格 (税抜) |
¥104,800 | ¥129,800 | ¥134,800 | ¥154,800 | ¥72,800 | ¥92,800 |
MacBook(Air・Pro)、Mac Miniのおすすめは?
ここまで情報が出揃ってきた状況でおすすめのモデルは?といえば、はっきり言っておすすめできるモデルはありません。なぜなら、今回のMacはM1チップというARMベースのチップセットの初めてのモデル。
アプリの対応状況が不明なので、特にビジネスでMacを使いたい方にはおすすめできません。一応、アプリはRosetta2で互換性を保っているとAppleは言っていますが、完全に動作が保証されているわけではないので、ここは様子見が正しいと思います。
それでも初物が好きだ!という人柱覚悟で購入するのであれば、MacBook Airの一番安いモデルを買うのがもっともリスクが低いと思います。
まとめ
MacBook Air
256GBモデルと512GBモデルでCPUに性能差があるものの、エントリー向けとしてはかなり買いやすいモデルとなっている。さらに、CPUとTouch Bar以外にMacBook Proとの差別化要素が見当たらないため、かなり人気が出そう。
MacBook Pro
256GBモデルと512GBモデルでプロセッサは同一。さらにMacBook Airと比較してもCPU(多分)とTouch Barくらいしか差別化要素がなく、あえて言えばバッテリーが長持ちなことぐらいがMacBook Proを買う理由でややProの意味合いが薄いモデル。
Mac Mini
M1チップを搭載し、価格が据え置きのMac Mini。とはいえデスクトップパソコンはユーザを選ぶので、できればiMacを出してほしかった。というユーザも多いハズ。